「小さな一歩が未来を変える」〜脳性麻痺児とリハビリの大切な関係〜
2025/06/25
私たちの放課後等デイサービスでは、専門のリハビリスタッフが在籍し、お子さま一人ひとりに合わせた運動支援を行っています。
今回は、特に脳性麻痺を抱えたお子さんのリハビリについて、私たちが感じている大切な視点と、保護者の皆さまにお伝えしたい思いを綴らせていただきます。
1. リハビリは「生活の質」を支える基盤
脳性麻痺は、出生時や生後間もない時期に脳に損傷を受けたことによって起こる、運動機能の障害です。症状はお子さんによって異なり、筋肉の緊張が強すぎる(痙縮)場合や、逆に力が入りにくい(低緊張)場合もあります。
これらの症状により、「立つ」「歩く」「座る」といった基本的な動作にも支障が出ることがあります。
リハビリは、こうした困難を少しでも軽減し、日常生活の中で自分の体を使って動くための“力”をつける支援です。ただ機能を鍛えるだけでなく、「できる」「伝わる」といった体験を重ね、自尊心や生活の幅を広げていく大切な機会でもあります。
2. 小さい時からのリハビリの重要性
脳性麻痺のリハビリは、早ければ早いほどその効果が高いとされています。
その理由のひとつが「脳の可塑性(かそせい)」と呼ばれる、脳の柔軟さにあります。
幼児期の脳は、まだ発達の途中にあり、新しい動きを覚えたり、別の部位が障害を補う働きをする柔軟性があります。この時期にしっかりと介入することで、将来的に獲得できる動作や生活能力の幅が広がることが期待されます。
私たちの放課後等デイサービスでは、児童発達支援の段階から継続してリハビリを提供することの大切さを強く感じています。
3. リハビリの頻度は「早く・多く・継続的に」
現在、当事業所をご利用いただいている脳性麻痺のお子さまの中には、3歳ごろから継続してリハビリを受けている方もいらっしゃいます。
最初は、座位保持の練習や手足のストレッチなど、小さなステップから始まります。しかし、継続することで、姿勢の安定、移動手段の獲得、さらには言語や社会的なスキルにも良い影響を与えてくれます。
このような進展は、やはり「頻度の多さ」と「継続性」によって支えられています。
「小さいうちから、なるべく多くのリハビリを受けていただきたい」
これは、現場にいる私たちが心から願っていることです。忙しいご家庭にとっては調整が難しいこともあるかと思いますが、リハビリの機会を少しでも多く確保することで、お子さまの将来の可能性は確実に広がります。
4. 体重の増加とリスクの関係
もうひとつ、私たちが特にお伝えしたいのが「体重の増加」による影響についてです。
成長とともに体重が増えるのは自然なことですが、脳性麻痺のお子さんの場合、自分の体を支える筋力が成長に追いつかないことがあります。
たとえば、幼少期には補助付きで立位が保てていたお子さんが、思春期に差しかかり体重が増えると、急に立位保持が難しくなるケースがあります。膝や腰に負担がかかり、転倒リスクも高まります。
このような変化を見逃さないためにも、小さいうちから筋力を維持・強化するリハビリが重要なのです。
5. ご家庭との連携が支えるリハビリ
リハビリは、専門職の指導のもとで行われるだけでなく、ご家庭での過ごし方も大きく影響します。
たとえば、抱っこの仕方、座る時の姿勢、靴の選び方、寝返りの促し方など、日常の何気ない動作が、リハビリの延長線になります。保護者の方に向けて、リハビリの目的や方法をわかりやすく共有し、「家庭でもできる支援」を一緒に考えていくことを私たちは大切にしています。
6. 児童発達支援からリハビリをはじめよう
「リハビリは必要だけど、まだ早いかも…」と迷っていらっしゃる保護者の方もおられるかもしれません。ですが、脳性麻痺のあるお子さんにとって、“早すぎる”ということはありません。
児童発達支援の年齢(0~6歳)でリハビリを開始することで、その後の放課後等デイサービスへの移行もスムーズになり、長期的に途切れのない支援が可能になります。
そして何より、お子さまの「できた!」の経験を増やすことが、何よりも心を育ててくれるのです。
7. 私たちの思い:一人ひとりに寄り添う支援を
私たちの放課後等デイサービスでは、理学療法士・作業療法士などのリハビリ専門職が常にお子さまと向き合い、その子の成長段階や個性に合わせた支援を行っています。
「体が思うように動かないからこそ、心を動かせる支援をしたい」
そんな思いを胸に、スタッフ一同取り組んでいます。
8. おわりに:未来は今の一歩の積み重ね
リハビリは、魔法のようにすぐに効果が出るものではありません。ですが、小さな「できた」を積み重ねていくうちに、確実に未来が変わっていきます。
私たちは、どんなに小さな一歩でも、それを見逃さずにしっかりと支え、次のステップへとつなげていきたいと考えています。
お子さまの成長に関わる皆さまとともに、一歩ずつ、でも確実に歩んでいきたい。そう願って、日々の支援に取り組んでおります。
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